もくじ
アルコール依存症の食生活のワンポイントアドバイス!!
そういう時代とあってか、アルコール依存症患者も増加しているとみられている。厚労省の患者調査では1万7100人だが、実際には約240万人と推計されている。
アルコール依存症には誰でもなる可能性がある。ある程度以上のアルコールをある期間以上飲めばいいのだ。
その定義は、(1)飲酒のコントロール障害、(2)離脱症状、このどちらかがあるとアルコール依存症と診断される。
(2)の離脱症状は、お酒を飲まないと手や体が震えたり、動悸がしたり、イライラする状態である。幻覚が表れるケースもある。
(1)も(2)もともに原因は、アルコールによって、脳に問題が起きるためといわれている。
つまり、アルコールが一口でも体に入ると脳がしびれたような状態になり、本人の意思を超えて脳が「酒を! 次の酒をくれ!」と叫び、命令するようになってしまう。これがアルコール依存症の本質なのである。
アルコール依存症の治療では、断酒が不可欠である。さらに、それを継続するために、(1)定期的カウンセリング、(2)抗酒薬の服用、(3)集団精神療法(自助グループを含む)が行われる。これが治療の3本柱である。
そして、集団精神療法。同病に悩む人々10人前後でミーティングが行われているので、毎日のように参加する。
治療しないままアルコール依存症が進むと、5年生存率は60%と、ガンに匹敵する死亡率。それを十分に認識して、早期に治療を始めてもらいたい。
食生活のワンポイント
アルコール依存症の人は、お酒を断つことからすべてが始まる。
ここでは、アルコール依存症を防ぐための食生活のワンポイントを紹介しよう。それには、以下の5点をしっかり実行してもらいたい。
(1)お酒は日が沈むまではけっして飲まない。
(2)お酒の量は日本酒に換算して1日2合までを守る。
(3)お酒を飲まない日、休肝日を週に2日はつくる。
(4)料理を食べながらお酒を飲むようにする。
(5)はしご酒は厳禁。
これをしっかり守れる意志の強い人はアルコール依存症になる心配はない。これがひとつでも守れない人は、(6)として、「お酒以外のストレス発散法をみつけ、それを行う」ようにしてほしい。