uA-123456789-1 同居の二世帯住宅はライフサイクルで決めるよ良い!! | 貴方のために未来の風を読む

同居の二世帯住宅はライフサイクルで決めるよ良い!!

同居の二世帯住宅はライフサイクルで決めるよ良い!!

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 みんなで見るべきは図面よりもライフサイクル表

二世帯住宅の構造は主に3タイプに分かれる。玄関を含め親世帯と子世帯が完全に別々で、いったん外に出ないと行き来できない「完全分離型」。第二は、漫画「サザエさん」のようにすべて一緒の「同居型」、第三は部分的に独立機能を取り入れた「中間型」だ。

親子とはいえ独立した2組の夫婦が同じ屋根の下に住めば摩擦は起こる。その意味で最も火種が少ないのは完全分離型だ。しかし、実際には土地が狭いとか予算が少ないといった事情で同居型を選ぶケースが少なくない。

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一般に親世帯は、せっかく二世帯住宅を建てるなら、子ども夫婦や孫と一緒に賑やかに暮らしたいという気持ちが強く、同居型を好む。多いのは息子夫婦との同居だが、設計の打ち合わせの際、親夫婦・子ども夫婦に集まってもらい希望を聞いても、親の要望ばかりで嫁は黙っていることが多い。そのまま設計してしまうと火種が潜むケースを数々見てきた。

嫁を迎え入れて同居型を選ぶ場合は、嫁の意見を最大限尊重するのがコツだ。とはいえ、みんなの前で「希望は?」と聞いても遠慮してしまうので、言いやすい環境づくりが大切だ。

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例えば、嫁にしてみれば、1階の親世帯の寝室の真上に自分たちの寝室を置きたくないものだが、みんなが集まっている場では言いにくい。そういう希望は、設計者が親夫婦と子ども夫婦を分けてヒアリングしないと出てこない。

もっと言えば、子ども夫婦の言いにくいニーズを察してくれるような設計者、双方の調整役になってくれるような設計者が望ましい。むろん、設計者任せにせず、息子も調整役、橋渡し役を担うべきだ。

実際に同居型で生活を始めると、当初乗り気だった親世帯も後悔することがある。一番多いのが、毎日、朝から晩まで孫の相手で疲れるというものだ。

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子ども夫婦が共働きで、親夫婦を保育園代わりに使おうと二世帯同居を選んだ場合はなおさらだ。これは最初は親夫婦が大歓迎でも、そのうち親夫婦が疲労困憊でお手上げというケースだ。

また、世代が違えば、食事の時間も味の好みも異なる。孫も含め、三世代分の食事を誰が担当するのか。

高齢者夫婦、若い夫婦、孫の食事を毎日作るのは容易ではない。盆や正月に息子夫婦が帰省したときの楽しさばかり思い描いて同居型を選ぶと、痛い目に遭う。

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ほかにも同居型は、利用者が多い分、不満も多くなる。まずトイレは、特に朝、待ち時間が増える。風呂も入る順番や時間帯が不満のもと。湯の温度も好みが違う。

さらに、親世帯のエリアを通らなければ浴室に行けない構造だと、子ども夫婦は夜遅くなってシャワーを浴びたくても、気兼ねしてしまう。

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キッチンも火種が多い。まず流し台の高さ。姑と嫁の身長が違うため、嫁の身長に合わせると、姑は肘が当たって使いにくく、そのうちキッチンに立たなくなる。逆に姑に合わせれば、嫁は腰をかがめて使うことになる。

キッチンは女性にとって自分の城であり、自分好みにしたいはず。そこに複数の主がいれば、当然、摩擦が起こる。リビングやダイニングの照明も親夫婦は新聞が読みやすい蛍光灯を好み、若い夫婦はムードのある白熱灯を好む。

ちょっとした違和感も、毎日重なれば大きなストレスとなる。だからこそ同居型はなるべく避けたいのだ。

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完全分離型が無理でも、子ども夫婦のプライバシーに配慮した設計は可能だ。一番簡単なのは、鍵がかけられるエリアを用意することだ。基本的に親夫婦が立ち入ることのできない空間だ。共用部分もメーンとサブを造る。

キッチンなら1階のメーンキッチンのほかに、2階にミニキッチンを置く。トイレもサブトイレを2階に用意する。

浴室は親世帯側でも子世帯側でもない位置にあるのが理想だが、どうしても浴室が親世帯側になってしまうのなら、子世帯側には簡単なシャワー室を設置してもいい。

あるいは、子世帯から親世帯エリアを通らずに浴室に行けるような“抜け道”のある構造にすれば気兼ねせずに利用できる。このように部分的に完全分離型の要素を取り入れるだけでも、同居型の不満を和らげることができる。

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とはいえ一番のお勧めは、やはり完全分離型だ。延べ床面積が40坪弱でも不可能ではない。建物が多少窮屈になるかもしれないが、同居型で心が窮屈になるよりはいいだろう。

親子といえども、それぞれの夫婦の生活パターンは異なり、それぞれのプライバシーがある。

息子夫婦との同居ともなれば、日中は嫁と姑だけになるため、2人が物理的に分離されている完全分離型を第一に考えるべきだ。

これなら、生活パターンやプライバシー確保を巡る摩擦は起こりにくい。ただし完全分離型にもトラブルの火種はある。構造上、コスト高になるうえ、若い夫婦が外国製システムキッチンや高級カーテンを選んでグレードを上げれば、さらにコストがかさむ。床面積は半々なのだからと資金も半々にする、親世帯は割高の買い物をさせられることになる。

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ところで、完全分離型にせよ、同居型で共用部分を工夫するにせよ、二世帯住宅づくりの最大の落とし穴がある。あなたが今、建てようとしている家は、家族の何年後に照準を当てているか、入居した瞬間が「ベスト」になるような家を造ろうとしていないか。

完成時は家族にとって「グッド」な家でいい。「ベター」になるのが何年後で「ベスト」になるのが何年後かを考えなければならない。完成した時点でベストになるように設計してしまうと、年を追うごとに住み心地は悪くなる。

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そこで図のように、同居家族の人生を並べた表を作ることをお勧めする。孫の入学、卒業、結婚など家族の節目ごとに50年くらい先まで、家族全員の年齢を一覧表にするのだ。

家族にとって家が一番重要な意味を持つ時期はいつか。ピークをいつ頃に設定するのかが重要なのだ。

家族みんなで見るべきなのは図面よりもライフサイクル表だ。家のデザインは、実は人生のデザインにほかならないのである。

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