もくじ
偏頭痛に悩んでいます。薬をやめたい (33歳/女性/会社員)
筋肉の緊張をほぐし、血流を回復させることで完治します。
偏頭痛の典型的な症状は、頭の片側がズッキンズッキンと脈打つように痛むというもの。
吐き気やめまいを伴うこともあります。
いったん痛みはじめると数時間、人によっては数日続くケースもあります。
痛みが起こる前には、目がかすむ、まぶしいなどの前兆を感じる人が多いようです。
偏頭痛は、脳の血管が過度に拡張して生じるものです。
血管が拡張する原因の1つに「セロトニン説」があります。
血管を収縮させる働きがあるセロトニン(神経伝達物質)が、なんらかの理由で過剰に放出され、血管を収縮させます。
その後、今度は血管内にあるMOAという物質によってセロトニンが分解され、一度収縮した血管が急激に拡張することで偏頭痛が発症するといわれています。
もう一つの原因は、「三叉(さんさ)神経説」です。
三叉神経は、顔面や頭皮、口の中の粘膜、歯の感覚などを支配している知覚神経です。
なんらかの刺激で三叉神経が興奮することにより、神経末端から血管を拡張させる働きのあるプロスタグランジンをはじめ、種々の神経伝達物質が分泌されます。
これによって血管が拡張したり、拡張に伴う炎症が神経を刺激して、偏頭痛が起こるとされています。
偏頭痛が生じる背景には、頭部から肩にかけての筋緊張があります。
デスクワークが多かったり運動不足が重なると、首、肩の筋肉は緊張したままになり、血流が悪くなります。
また、仕事をこなしているときは、交感神経が緊張する影響で血管は収縮傾向になり、血流もよどみがちになります。
ここで頭重や肩こりなどの症状が出てもおかしくないのですが、あなたの場合はどうでしょうか。
実は、この慢性化した血流障害が、週末偏頭痛の引き金となるのです。
週末はストレスから解放されて、ほっとするときです。リラックスすると副交感神経が優位になり、それまで絞られていた血管を拡張して血流を回復させます。
血管を拡張する際に分泌されるプロスタグランジンという物質には、痛みをもたらす作用があり頭痛を招くのです。
週末に起こる痛みは、ストレスから解放されたサイン
週末偏頭痛は、ストレスから解放された体が血流を取り戻そうとしているサインです。
したがって、偏頭痛を解消するためには、慢性的な血流障害から脱却することが重要です。
オフィスでは、時間を決めて首や肩、手首、肘のストレッチを行って筋緊張をほぐしましょう。
スクワットなども行うと、全身の血流がよくなります。
帰宅したらお風呂に長めに浸かって、しっかり温まります。寝る前にもストレッチを行えば、翌日に疲れを持ち越さずにすみます。
このように体を温める、ほぐすを意識し、1日のうちでリラックス時間を持つようにすると、週末にストレスを解消するという体の反応がなくなり、偏頭痛も解消していくでしょう。
もちろん、薬も必要ありません。消炎鎮痛剤は交感神経を刺激して血管を収縮させ、血流障害を引き起こします。
その結果、骨盤内の血流も悪くなり、子宮や卵巣の働きが低下して生理痛や生理不順などを招きます。薬をやめることが生理痛の解消にも直結します。