もくじ
ココナッツオイルが認知症に効く理由をズバリ説明します!
ココナッツオイル、中鎖脂肪酸と認知症の関係。ココナッツオイルは健康に良いだけでなく、認知症の予防・改善にも効果があります。
■そもそも認知症とは何でしょうか?
認知症とは、脳細胞が破壊されることで起こる病気です。
記憶障害、見当識障害、言語障害、幻覚などの症状が現れます。
脳出血や脳梗塞などの脳血管障害が原因」「レビー小体型」「アルツハイマー型」の3種類に大別され、アルツハイマー型が全体の7割を占めています。
ココナッツオイルが有効なのは、このアルツハイマー型になります。
人間の脳や体は、主なエネルギー源としてブドウ糖を使っています。
アルツハイマー病を発症すると、ブドウ糖が脳に届かなくなり、脳がエネルギー不足に陥ります。その結果、脳細胞の破壊が急速に進行します。
ブドウ糖が不足する状況で活躍するのが、「ケトン体」と呼ばれる物質です。
ケトン体は、ブドウ糖の代わりに脳の栄養となり、脳細胞の破壊を食い止めます。
ココナッツオイルには、このケトン体の原料となる「中鎖脂肪酸」が豊富に含まれています。
また、中鎖脂肪酸は脂質ですが、消化・吸収・代謝に優れています。
また、ココナッツオイルは、余分な脂肪が血液中に溜まりにくいため、心筋梗塞や脳梗塞などの病気の予防にも効果的な食品といえます。
ココナッツオイルのいろいろな食べ方
ココナッツオイルは癖がなく使いやすいため、炒め物や揚げ物など様々な料理に使用することができます。
ただし、食べ始めに胃もたれを起こすケースが報告されています。
大さじ1杯程度から徐々に摂取量を増やしていくのがよいでしょう。
1日に大さじ2杯、最大で大さじ4杯を目安にお召し上がりください。
また、コーヒーや紅茶に入れたり、トーストに塗ったり、風味を活かしてお菓子作りにも使えます。
エスニックなカレーやスープにアクセントとして加える人も多いようです。
一方で、「独特の香りが苦手・・・」という人は、香りのないオイルを選ぶこともあります。
自分の好きなように摂取することが大切です。
ダイエットや美容だけでなく、アルツハイマー型認知症にも効果的なココナッツオイル。
料理にも簡単に取り入れることができますので、ぜひご家庭でもお試しください。
認知症予防で特に注目されているのが “食事 “です。
多くのメディアでさまざまな食材や栄養素が取り上げられていますが、「何を食べればいいのか」「どのように摂ればいいのか」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
ココナッツオイルの認知症への効果が広まったのは、
米国の小児科医メアリー・T・ニューポート氏によるアルツハイマー病の劇的な改善がきっかけだった! 米国の医師が見つけたココナッツオイルの不思議。
それは「効果(SBクリエイティブ)」という本でした。
著者の夫であるニューポート博士は若年性アルツハイマー病を患っており、症状の進行を止めようとする中で、ココナッツオイルの約60%を占める中鎖脂肪酸という成分を発見しました。
%を占める主成分であることがわかった。早速、著者がココナッツオイルを入手し、夫に飲ませたところ、驚くべき変化が現れたというのが本書の要旨である。
ちなみに、ココナッツオイルを使う前の夫のMMSE(Mini-Mental State Examination、認知症のスクリーニングに広く使われている)は14点。
この検査は、21点以下で認知症が疑われるというもので、実際に健康な人が21点以下になることはまずないと思います。
また、10点以下であれば、認知機能がかなり低下していると評価されます。ですから、14点というのは、比較的進んだ認知症の状態だったといえます。
しかし、ココナッツオイルを使用してから約2カ月後には、20点まで回復しました。
当時の私を含めた医師の常識では、アルツハイマー病の患者さんがこのようなテストで6点を取ることは考えられませんでしたので、この本の内容は非常に大きなインパクトを持っています。いました。
実はこの本は、当時私が所属していた大学院の教授であった白澤卓二先生が監修されていたので、私も先生のご指導のもと、ココナッツオイルの成分について研究し、実際に効果を検証しました。..
今回は、そんなココナッツオイルの効果や使い方のコツなどの体験談をご紹介したいと思います。
アルツハイマー型認知症にココナッツオイルが効く理由
ココナッツオイルがアルツハイマー病に効果があるのは、前述した中鎖脂肪酸の成分によるものだと考えられています。
中鎖脂肪酸は、肉類の油やバターなどの油よりもエネルギー源になりやすいと言われています。
さらに、この中鎖脂肪酸が分解されると、「ケトン体」と呼ばれる物質に「一部」が変化します。このケトン体が、アルツハイマー病に非常に重要な役割を果たしています。
通常、脳はブドウ糖をエネルギー源としています。しかし、アルツハイマー型認知症になると、ブドウ糖をうまく使えなくなります。
つまり、車がガス欠になってしまうのです。車がガソリンなしでは走れないように、脳もエネルギーなしでは働けません。
しかし、ハイブリッドカーがガソリンと電気で走れるように、脳はブドウ糖だけでなく、ケトン体でも働くことができます。
アルツハイマー病ではブドウ糖は使えませんが、ケトン体は使えますので、中鎖脂肪酸を摂取して体内でケトン体を生成すれば、脳のエネルギー不足が解消され、認知機能が向上します。
神経細胞の死滅がそれほど進んでいない段階までは、ケトン体の補給によって認知機能の改善効果が期待できます。
ココナッツオイル使用時の注意点
では、中鎖脂肪酸をどのくらい摂取すればいいのかというと、先の研究(2)では20gを1日1回使用しています。
ココナッツオイルに換算すると、大さじ2杯程度です。かなり多いと思われるかもしれませんが、体内でケトン体を作るためには、一度に一定量の中鎖脂肪酸を摂取する必要があります。
先ほど「ある程度」と書いたのはそのためで、少しずつ摂ってもケトン体を作ることは難しいのです。”ケトン体を作りたいなら、一度に大さじ2杯摂る “と覚えておいてください。
また、糖分と一緒に摂取すると、ケトン体を作ることが難しくなります。アルツハイマー病の方でココナッツオイルを使ってケトン体を作りたい場合は、甘いものや炭水化物を控え、起床後の空腹時に紅茶やコーヒーに混ぜて飲むのが良いでしょう。ちなみに私は、そのまま飲むこともあります。
ただ、最初からたくさん飲むと、便がゆるくなったり、お腹が熱くなったりする人もいます。
特に空腹時はそのような変化を感じやすいので、1?2週間かけて胃腸の状態を観察しながら徐々に増やしていきましょう。
ココナッツオイルは油なので、太ることを心配される方もいらっしゃると思います。
コレステロール値が高いので、油っぽいものは控えるように指導されている方も多いと思います。
基本的には、中鎖脂肪酸だけであれば、摂取することでエネルギー消費量が増え(1)、体重が減り、内臓脂肪が減る(3)という報告がありますので、基本的には大丈夫だと思います。とします。
ただし、ココナッツオイルの場合、中鎖脂肪酸に加えて、体内に蓄積しやすい、いわゆる油分も含まれていることに注意が必要です。
他の油と同様に、ココナッツオイルの摂り過ぎはカロリーオーバーとなり、結果的に体重増加やコレステロールの増加を招きます。そのため、ココナッツオイルを食生活に取り入れたら、他の油の使用はやめましょう。
実際に料理に使うときのポイント
ココナッツオイルは、独特の甘い香りがします。個人的には好きなのですが、この香りが苦手な方のために、香りのないものもありますので、そういったものを使うのも良いでしょう。
また、ココナッツオイルは25度以下で固まるという特性があります。夏場は普通の液体だったのに、寒くなると白くカチカチになってしまい、びっくりすることがありますよね。
そんな時は、お湯で煮て温めると液体に戻ります。電子レンジは絶対に使わないでください。また、液体の状態であっても、冷たい飲み物の中に入れると固まってしまいます。
ココナッツオイルは他の油と同様に、揚げ物や炒め物にも使えますが、加熱しすぎると体に良くない物質が発生します。特に揚げ物は控えめにしましょう。
ココナッツオイルの他にも、認知症に良いと言われているオイルには、オメガ3脂肪酸やオリーブオイルなどがあります。
また別の機会にまとめてみたいと思いますので、楽しみにしていてください。