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100均で絶対損しない買い方とは?節約上手は「費用対効果」を重視している!
「今年こそ、お金を貯める!」と誓って、はや1か月。もし、頑張ってもお金が貯まらないというのなら、やればやるほどお金が逃げていく、間違った節約方法を実践しているのかもしれない。
そこで、あなたの“節約観”が正しいかどうか確かめてみよう。自宅から1km離れたスーパーでは、毎日飲んでいる定価120円のペットボトルが100円で売られている。一方、毎日の帰り道にあるコンビニでは、同じものが定価で売られている。少し遠くても安いスーパーで買うか、それとも近くのコンビニで定価で買うか──最終的にお金を貯められる人は、どっちで買っているのだろうか?
「節約=がまん」ではない
毎日買うものなら、スーパーで20円安いものを買った方がお得に思える。だが正解は、「コンビニで定価で買う人の方がお金を貯められる」だという。明治大学サービス創新研究所研究員で『攻めの節約』(WAVE出版)著者の生方正さんが説明する。
「これは“お金持ちだから毎日120円の飲み物を選んでいる”というわけではありません。“100円で買うために、いちいち時間と労力を使っていては、長期的に見るとお金が貯まりにくい”ということです」
40代で2億円の資産を築いた元自衛官。そこまでお金を増やせたのは、お金を使うときは、金額だけではなく「費用対効果」を考えてきたからだという。
「節約するためには“どれだけ金額が安いか”だけを考えても不充分です。“その金額で買うまでに、どれくらいの時間と労力がかかるか”“どれだけ自分が満足するか”までを考えることで、すべての買い物でムダ遣いをしないように心がけてきました」
1km離れたスーパーまで毎日行くのは、よほど時間か体力に余裕がある人か、ほかにメリットがなければ、タイムロスや疲労感が大きなストレスになり、1日にたった20円分の得では釣り合わないということだ。「節約=がまん」だと思っている人は、実はお金を貯められないのだ。
何より、ただ「安い」というだけで飛びついてはいけない。
「どんなものでも安いものには理由があります。例えば、わが家では海外製の安い美容家電の出力が弱くて使えず、結局それは一度も役に立たないまま、高価な国内メーカーのものに買い替えたことがあります。すべてではありませんが、家電や洋服などには特にその傾向がある」
最近人気を集めている激安海外ファッション通販などは「結婚式で着られそうなワンピースを1000円で買ったら、網戸のような素材のレースでできたスケスケの“服のようなもの”が届いた」「流行の白いスニーカーが割引になっていたので注文したら、地下足袋のようなものが届いた」など、ものによっては写真詐欺としか言えないような事態になることも。
「100均なら何でも安い」の考えは要注意
消費生活アドバイザーの丸山晴美さんは、100円ショップにも注意が必要と話す。
「キッチンペーパーやティッシュペーパー、ヘアゴムなどは、100均と比べれば割高になりますが、ドラッグストアで買った方が量が多く、耐久性も高い。100均なら何でも安いと思い込んで買うのは考えものです」
また、100円とはいえ、品質が悪ければ、それは安物買いの銭失い。年末年始は衣料品などのセールも多かったが、割引や福袋も、本当に得することは少ない。
「“50%オフ”“2枚目は半額”といったセールで、本当に好みのデザインのものや、サイズがぴったり合うものを見つけるのは難しい。安いからと妥協して買ったところで、すぐにたんすの肥やしになってしまう」
数年前から大人気の業務スーパーやコストコも、買い方によってはムダ遣いのもとになる。安いからといってテレビなどで話題の商品を爆買いして後悔する人も多い。
「業務スーパーやコストコの商品は、冷凍品が多い。買ったところで冷凍庫に入り切らず、量も多くて食べ切れず、ムダにしがち。もし口に合わずに期限が切れれば捨てることになるため、安さにつられて買いすぎないことです」
日々、1円でも安いものを求めてスーパーをはしごするのは、一見正しい節約方法に見えるが、現実的ではない。
「そもそも“頑張って節約しよう”と思って時間をかけている時点で、疲れて続けられなくなったり、リバウンドで衝動買いしてしまう。私なら、仮に20分を買い物に使うくらいなら、その時間を使って別の仕事や家事を進めたり、投資の勉強をする方がいいと考えます」
タイムセールや半額シールは“客寄せパンダ”
感染予防の観点からも、買い物の回数は少ない方がいい。スーパーでの買い物は多くても週2回までにし、その中で、店舗ごとの割引デーなどに狙いを定めるのが賢いやり方だ。
「店内ではカートを使わず、買い物かごは手に持ちましょう。1人で持てるくらいの重さなら、1回の買い物は2000円程度で済むはずです。店に入ったら、まず吟味すべきなのは、入り口付近にある野菜から。肉や魚といったメインの食材ではなく、そのとき安い野菜をいくつか買って副菜を作り置きし、メインは安い豚こま肉か旬の安価な魚介類で固定するのが、最近の節約上手な人たちの傾向。以前は安い肉といえば鶏胸肉でしたが、いまは値上がりしているので、安いメイン食材には、豚こま肉かひき肉がおすすめです」
夕方のタイムセールや半額シールは“客寄せパンダ”。洋服のセールと同じく、よく考えずに飛びつくと損していることもある。
「タイムセール中は、安さにつられてムダ買いしがち。夜は品揃えが悪いので、私はできるだけ昼間に買い物するようにしています。半額シールが貼られているのは、鮮度が悪いから。“もし、これが定価だったら買うかしら?”と、かごに入れる前に考えて」
買い物の回数が減ったからといって、消耗品を何でも買いだめするのは、結果的にムダを生む。丸山さんによれば、ティッシュペーパーなど、今後値上がりするもの以外は、買いだめすると消費量が増え、結果的に出費も増えるという。毎日使うものでも「1つ多めに買っておく」くらいにとどめた方がいい。特に買いだめしてはいけないのは、お酒やお菓子など。
「嗜好品は、あればあるだけ飲んだり食べたりしてしまい、出費がかさむばかりか健康にも悪い。好きなものほど“なくなってから買う”を徹底しましょう」
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