「丹田力を高める」それは人間の生まれてきた大きな目的
ヨガは下丹田と上丹田(大脳)を最大限に鍛えて、大脳の働きを良くするために協力できる肉体を創るための行であり、
そして人間誰もの内にある真我(アートマン)の叡智や真理を獲得するための道です。
その方法のひとつが『ヨガアサナ』で、骨盤と脊椎を正しい位置に定め、呼吸のしやすい身体を創ります。
これにより、呼吸法でさらに深い呼吸が出来るようになると潜在意識のフタが開き、瞑想が深くなり、内なる真我と結ばれるのです。
その結果として自律神経の働きが高まり、整い、心身共に健全となり、さらなる進化した状態にリセットされます。
もくじ
ヨガ行とは何かを意識してみる?
「神経」という字は「神の道」と表されていますが、神とは正しさの法則のことだと私は考えています。
沖ヨガ創始者の沖聖師は「神とは生命の法則」であると冥想で悟られました。
そして、「何が真実かを的確に理解して正しい解釈が出来たとき、
はじめて正しい悩みや健康回復の解決法が生まれる」と教えて頂きました。
また、「歪み」は「正しくあらず」と書くことからもわかるように、
身体と心の歪み(思い方の癖=カルマ)は肉体の病気、心の悩み、人間関係の苦しみとして現れます。
沖聖師はその病気、苦しみを教師として学び、乗り越えなさいと教えてくださいました。
ヨガは肉体と心の面での正しさを求め、追求する道であり、その手段が下丹田、上丹田の強化なのです。
この丹田力を高めることが、全ての人間の生まれてきた大きな目的だと考えております。
神の法則は間違ったことは受け入れず、
さらに神の愛は、歪み(正しく不ず)を正しくなる方向へと導いてくださるのです。
約46年近くヨガの教えにご縁を頂きながら、凡人の私もやっと今、少しだけ、
理解と実行が可能になりかけております。
下丹田の位置と下丹田力について考える
下丹田の位置はヘソと腰椎3番と肛門の3点を結ぶ三角形の中心にあります。
この下丹田とは解剖学的な名称ではなく、生きている人間だけにあり、死人にはありません。
身体は左右、上下、前後が対称的に創られており、バランスを自然に保てるようになっています。
この人間的姿勢動作のバランスをとる中心点を下丹田といい、
この下丹田に重心を常に下ろすことで、腹圧力を保つ力を下丹田力といいます。
この下丹田力の強弱によって正しい姿勢が保てたり、
あるいはくずれたりということが起きます。
また、下丹田力は腰腹脚力(実行力)のことでもあり、
腰に力が入らないときはやる気も減り、実行力も減少することは誰でも体験していることです。
沖聖師曰く、下丹田は自律神経、ホルモン、経絡(気の流れる経路)、
血液やリンパ液の循環、骨格(脊椎の中にある脊髄は脳の出張所)や
筋肉などのバランスをとる中心点であり、大脳(上丹田)も安定するということです。
そして深い瞑想が可能になるのです。
丹田に重心の集中する姿勢とはどういうことか
足の親指と、かかとに同等の力を入れて足裏全体を着地させると、
その力を足心(土踏まず)に統一することが出来ます。
次にひざ裏を伸ばし、ヘソ下を伸ばすと仙骨にそりが入り、胸が張ります。
この状態でお尻の筋肉と肛門を締め、肩の力を抜き、
後頭部を伸ばして呼吸を丹田(ヘソの奥3cmのところ)で
吐きます(このとき下腹部がへこむほど吐く)。
この姿勢(自然なS字カーブ)を保てる体型になると腰腹部に力がこもるので、
腰椎を支える仙骨に圧力が加わります。
すると、自然的に仙骨から出ている副交感神経の働きが高まるので、
リラックスさせるホルモンのアセチルコリンが分泌され、
交感神経とアドレナリン(興奮、緊張させるホルモン)を
自然にコントロールできることになります。
またオーリングテストの創始者の大村恵昭教授によりますと、
足親指から交感神経が出ているので、
足親指を踏み込むことで下半身の筋肉に力が入って実になり、
上半身はゆるんで虚になって、胸筋も広がり呼吸が深く楽になって
リラックスできます(上虚下実な身体になり、腰腹脚力(肚)が出来、丹田力が高まります)。