uA-123456789-1 ジェネリック医薬品が 世に出るまで どんな試験が されているですか? | 貴方のために未来の風を読む

ジェネリック医薬品が 世に出るまで どんな試験が されているですか?

ジェネリック医薬品が 世に出るまで どんな試験が されているですか?

7)薬物動態パラメーターのバラツキ

薬物動態パラメーターとは前項までに利用したCmax、Tmax、t1/2など血中濃度の式にまつわる用語をいいます。

その他にもいろいろとありますが、ここではもう一つAUCを紹介しておきます。これは血中濃度曲線下面積の英語名の略名になります。

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単位は血中濃度×時間になるので、例えばμg・h/mLになります。体内に存在していた薬物量を反映する指標になります。この項では前項まで利用したCmaxやAUCが、実は人によって結構変動があることを示したいと思います。

つまり添付文書にあるCmax等の数値をそのまま何かに利用しても、必ずその結果には変動(バラツキ)がつきものであることを理解していただく企画です。

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①アトルバスタチンの場合

脂質異常症の薬の一つであるアトルバスタチンは、10社(調査時)からジェネリック医薬品が発売されています。

ジェネリック医薬品が世の中に出てくるためには、生物学的同等性試験という先発医薬品と体内動態が同等であることを証明する試験が必要です。つまり、必ず先発医薬品(リピトールⓇ錠)の血中濃度も明示されてきます。

ここでは各ジェネリック医薬品で使われた先発医薬品のAUCとCmaxを比較してみました(図1,2)。

[図1]AUC(平均値±SD)

[図2]Cmax(平均値±SD)

先発医薬品ですから違いはそれほどないはずだと思われますが、各メーカーが示したデータを比較するとメーカーによって結構違うことが分かりました。棒グラフは各社のパラメーターの平均値を示していますが、最大平均値と最小平均値はAUCで2倍、Cmaxで2.4倍と差が出ています。

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②その他のスタチン系の場合

パスカラニュース181号では他のスタチン系薬剤についても調べており、最大平均値と最小平均値の比は次のようになっていました。

アトルバスタチンでも結構な差があると思いましたが、他のスタチン系では、それ以上に差が出る結果となりました。

これだけの結果からあえて違いをいうならば、水溶性のプラバスタチンやピタバスタチンはより差が大きく出る傾向があり、脂溶性のアトルバスタチンやシンバスタチンでは差が小さい傾向があるといえるでしょう。

いずれにしても試験対象、試験期間などの違いによって薬物動態パラメーターに2倍以上の差があることが分かりました。

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③まとめ

よく添付文書に書かれているパラメーター値(AUCやCmaxなどの値)を利用して薬の血中濃度を推測しようとする場合がありますが、人によってかなりのバラツキが出ると思って利用する必要があります。

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